こんにちのウエストハイランドホワイトテリアには元気な子に落ち着いた子、
攻撃的な子に穏やかな子、実に様々な性格のものいるようです。
これにはローズニーズテリアとポルタロックテリアが
統合された歴史が関係しているように思えます。
ローズニーズテリアは物静かで狩猟時のみ攻撃的になったと言われています。
一方でポルタロックテリアは陽気で常にわんぱく坊主だったとか。
そう考えると、その子によってどちらかの血が
色濃くよみがえっているのではなかろうかと推測してしまうのです。
もっともイギリスにはテリア品種が数多くあり、
今で言うダンディディンモントテリアから
スコティッシュテリア、ウエスティにいたるまで、
なんでもかんでもスカイテリアと呼ばれていた時期もあったようです。
ウエスティも穏やかな子でも賑やかな子でも、
確かにテリアらしい一面を持ち合わせています。
たとえば、勇敢なところ。
小獣と戦う犬、テリアは敵に対してくじける心がありません。
常に心身に勇気がみなぎっているのです。
また、運動能力が高いところもテリアらしい部分。
穴掘りをしていたと思ったら小鳥を見つけて猛ダッシュ。
屋外では純白の被毛が汚れるのもなんのその。
実に元気な姿を見せてくれます。
気に入らないことがあると「ガウッ!」と脅してくるのも
テリアらしいところだったりもします。
これが「テリア気質」なんて呼ばれ、
あまり子供と相性がよくない原因とされることもありますが、
ウエストハイランドホワイトテリアは意外と我慢強いところもあります。
子犬のうちから我慢することを教えれば、子供のよき遊び相手になってくれるのです。
ウエストハイランドホワイトテリアは頭もよいので、人を見て行動することも。
「この人の言うことは聞くけど、あんたの言葉なんて聞こえませ〜ん」
なんて態度で人を馬鹿にする子もいるんですよ。
飼い主の言動のみならず心情をも理解し、
「えっ、おまえわかってたの!?」というオドロキ体験を
幾度もする飼い主さんも少なくありません。
トイプードル
チワワ
ミニチュアシュナウザー
パグ
ジャックラッセルテリア
ウエストハイランドホワイトテリアは一見ふわっと見える純白の被毛が特徴的。
日差しを浴びると、まるで金色の光をまとったかのように
キラキラと輝くこの被毛は、実は硬く、ごわごわとした手触りです。
縮れた毛のウエスティもよく見ますが、
本来は直線的な毛であることが望まれています。
ショータイプの犬はストリッピングという処理をして
人工的にさらに剛毛にしています。
これは彼らが狩猟犬として活躍していた頃に、
敵から噛み付かれたときの防御ともなり、
また人間がつかんで穴から引っ張り出しやすくするためでもありました。
ニンジンのようと表現されるかわいらしい尻尾も、
穴に入り込んだ時につかんで引きずり出しやすくするためだったとか。
なんだかちょっとかわいそうな話でもあります。
力強い四肢は短め。胴長なのはイギリスのテリアにはよくある特徴です。
体全体は頑丈な雰囲気があり、実際に小型犬の割りにかなり筋肉質です。
背中は平らで、程よい長さの首の上に大きめの頭がのっています。
本来ウエストハイランドホワイトテリアはマズルも長めで、
スコティッシュテリアとも顔が幾分似ています。
目や鼻は真っ黒で、純白の被毛と素敵なコントラストをおりなしています。
耳はピンととがった立ち耳。
ショータイプでは頭の毛にうずもれて小さく見えますが、
実際は結構大きな耳をしています。
噛み合わせはシザーズバイトかレベルバイト。
アンダーやオーバーはよくありません。
体重はオスメスともに7〜10キロほど。
体高は25〜28センチほどです。
同じ白色の犬、マルチーズは体高が20センチほどで体重は2.5キロほど。
高さは5センチほどしか違わないのに体重はややもすると4倍です。
いかにウエスティが筋肉質のボディと重厚な骨格を持っているかがわかりますね。
ボストンテリア
マルチーズ
ポメラニアン
ダックスフンド
ゴールデンレトリーバー
洋酒好きにとって、ウエストハイランドホワイトテリアは
よく見かける犬かもしれません。
なぜかって?
それは、ウエスティはスコッチウィスキーの
ラベルに登場するイメージキャラクターだから!
イギリスのスコットランド地方が生み出したスコッチと、
同地方が生み出した犬ウエストハイランドホワイトテリア。
お互いがその地方を象徴する存在となっているのでしょう。
ウエストハイランドホワイトテリアはスコティッシュテリアとともに、
ゴルフ用品のブランドのイメージキャラクターにもなっています。
洋酒にゴルフ…なんだか年配の男性向きな雰囲気になってしまいましたね。
ウエストハイランドホワイトテリアはアニメの世界にも登場。
主人公の友人の飼い犬として劇中に登場しています。
この可愛らしく美しい姿は芸術家の心もゆさぶるのでしょう。
時代をさかのぼること1835年。
「Scottish Terriers at Work on a Cairn in the West Highlands」という絵画には
スコティッシュテリアとともに、現在のウエストハイランドホワイトテリアに似た、
白色のテリアが描かれています。
日本でのウエスティ人気は確かで、
ペットショップではわりと見られる犬種のひとつでもあります。
けれども2008年度、JKCの登録順位は26位のブルドッグ、
27位のバーニーズに続いて、28位(1569頭)。
これは…無登録のままでウエストハイランドホワイトテリアを飼育している人が
多々いますよね…という数字です。
さて、ウエスティは愛玩犬やショードッグとしてだけでなく、
最近は災害救助犬としても活躍しているとか。
ジャーマンシェパードのような大型犬だけでなく、
このような小型犬も災害現場では重要な役割を果たすとのこと。
倒壊した建物の狭い隙間に入って生存者を探してくるというのは、
さすがは小型犬ならでは。
キツネやアナグマを追っていた敏感な鼻と、小回りのきく体、
そして小さな体におさまりきらない勇気で、
災害現場では白い小さな天使として大活躍すること間違いありません。
柴犬
ビーグル
キャバリア
フレンチブルドッグ
コーギー
ウエストハイランドホワイトテリア、愛称ウエスティは、
イギリスが生み出したテリアの中でも、
もっともすばらしい愛玩犬のひとつといえるでしょう。
ウエスティが「ウエストハイランドホワイトテリア」として
アメリカのケンネルクラブで確定したのは1909年。
「ウエストハイランドホワイトテリア」とは
2種類の犬種が統合した時に名づけられた名称です。
もととなった犬種はローズニーズテリアとポルタロックテリア。
どちらもイギリスのスコットランドで作出されたテリアでした。
ローズニーズテリアは「白色のテリアは臆病で害獣駆除に役立たない」
という迷信を打ち消すべく作出された犬でした。
当時キツネ狩り等でよく用いられ個体数も多かった
ケアーンテリアから産まれる白色個体を集めて繁殖計画が立てられ、
時にはピトンウィームテリア(絶滅:スコティッシュテリアの白色被毛を固定したもの)
も用いられ、白色テリアの固定がはかられました。
その結果生み出された希少な犬たちはローズニーズテリアと呼ばれ、
当初の目的を果たし迷信を覆しただけでなく、
1809年にはイギリスでショーにも登場しています。
ポルタロックテリアはポルタロックという町に暮らす
マルカム大佐が作り出した犬でした。
彼は狩猟の時にキツネと見間違え愛犬を撃ち殺してしまったため、
絶対に標的と間違えないような白い犬を作ろうとしたのです。
そのために集められたのは白い被毛のテリア。
これにはケアーンテリアもいましたが、他のテリアも多々混じっていました。
作り出された当初は有色のものもいましたが、
徐々に目的である白色の犬だけになっていきました。
狩猟の腕前の方も上々だったので、こちらも次第に有名になっていきました。
ローズニーズテリアとポルタロックテリアは、
このように似てはいますが別々の道を歩んで確立された犬だったのです。
けれども両者共に有名になっていく上で、犬種のスタンダード、認定という部分で
この2種の行く末に決定的な運命が訪れます。
この2種は別々に作り出されたにもかかわらず
「明白な違いが確認できない」との理由で同一品種とされてしまったのです。
両品種はそこで犬種としては一度絶滅し、
新たに「ウエストハイランドホワイトテリア」として生きていくことになりました。
今日のウエストハイランドホワイトテリアは両犬種の流れを引いています。
そのためか、性格にも多少のばらつきが見られるようです。
ラブラドールレトリーバー
ボーダーコリー
パピヨン
シーズー
ヨークシャーテリア